途中での仕様変更は困難
業務システムは一般的に、多部門、多ユーザで利用するものなので、さまざまな立場の人の意見を取り入れながら仕様を決めていく必要があります。
しかし、各部門がどのように業務を行っているのか、なにが必要なのかを、一人の担当者がすべて把握することは、そう簡単にできることではありません。
部門間の調整がつかず、結局どうすれば良いのかが決まらないということがよくあります。しかしそれでも、決めないことには前に進みません。
このような場合、大抵は「とりあえず」で進めることになります。
そして、概ね仕様を決定したところで、設計、実装と工程が進んでいくわけですが、徐々に全体像が見えてくるころから、
「ここが違う」「そこは変だ」という点が次々と出てきます。
課題が発見され、問題が特定されていくこと自体はよいことではあります。しかし、システムは部分が全体に影響を及ぼし、
全体が部分に影響するという特性があります。そのため、ある部分に修正を加えるためには、全体を修正しなければならないということがよく起こります。
積み上げられた石を崩さずに、下から石を抜き取ることが難しいように、出来上がってしまってからの変更は非常に困難な場合があります。
このように、大きな仕様変更が発生してしまうと、期日通りに構築を終えることができなくなってしまうのです。
しかし仕様はそもそも変わるもの
では、作る前にどのような機能にするかを確実に決めることができれば、期日オーバーを起こさずに済むはずですが、仕様決定を「完璧に」実施することはまずできません。
様々な立場、役割の人々が利用する業務システムで、ひとりひとりに必要なものを事前に完壁に把握し、特定することはそもそも現実的ではないのです。
担当者本人ですら、自身の業務を全て洗い出せることは稀で、実際にシステムを利用してみて初めて、必要な機能が無いことに気づくといったこともよくある話です。
また、会社の業務自体も日々変わっていくものです。構築初期では存在すらしなかったものが、
業務システムが稼働する頃には必要不可欠な機能になっていることさえあります。
仕様は変わってしまうものなのです。
システムは変化に強くなければいけない
事前に仕様を確定することができないとしたとき、期日オーバーをなるべく起こさないシステムとはなんでしょうか?
それは「変化に強いシステム」です。
仕様の変更を比較的迅速に行えるシステム、一部の変更がなるべく全体に影響しないように配慮したシステムが変化に強いシステムです。
変化に強いシステムは、システムが完成した後の運用段階でも威力を発揮します。
会社は常に業務改善を行い、新しいサービスを模索しながら、継続的な収益を確保していかなければなりません。
変化に強い業務システムは、サービスの改善や新サービスの展開を容易にし、収益向上に貢献できるシステムなのです。
オーバルテクノロジーは完全自社開発。
不具合や変更にも迅速に対応できます。